藤重 奈那子(FUJISHIGE Nanako) さん
箏曲演奏家 / 大学院生
プロフィール
大阪府和泉市出身。東京藝術大学音楽部邦楽科生田流箏曲専攻を卒業し、卒業時には皇居内桃華楽堂にて御前演奏を務める。東京藝術大学大学院音楽研究科修士課程を修了。
中学高校時代は真っ黒に日焼けしながら、コンクールに出るなど、部活動と音楽活動の両方に全力投球。現在は、古典曲から現代曲まで幅広く演奏を行うと同時に、学校公演やアウトリーチの後進活動にも力を入れる。
2008年、全国小・中学生箏曲コンクール【小学生の部】銀賞を受賞。
2019年、K邦楽コンクール 【現代部門 一般】特別優秀賞(第1位)、宮城道雄記念コンクール【一般の部】第3位を受賞。
宮城社教師。箏曲宮城会、同声会、森の会、深海邦楽会各会員。一般財団法人令和4・5年度公共ホール邦楽活性化事業登録演奏家。和楽器集団「鳳雛」、「和楽器オーケストラあいおい」、「箏アンサンブル十色」メンバー。
現在、何をしていますか?
演奏活動はもちろんのこと、学校公演やワークショップなどの企画立案を積極的に行っています。
他にも、レッスンや演奏会の裏方をしています。令和4年度5年度は、一般財団法人地域創造にて経験豊富なコーディネーターと共に公共ホールの活性化事業に参加致します。
キャリアについて考えることを教えてください。
将来のキャリアについては、ずっと悩んできましたが、決めなければならない分岐点になると、自ずと結論は出て来てその方向へ進んできました。 何か一つを極めることも凄く魅力的ですが、私は飽き性で色々な事に興味があるので、自分がどういう人物になりたいかを指針としてこれからも歩んで行きたいと思います。
身を置く環境によっても、価値観は変化していくものだと思うので、その刺激を楽しみながら人生が送れりたいものです。叶えられるかわからない野望は、『芸術に触れられる複合施設を作る』ことです。実現へ向けて頑張ります。興味がある方は、是非お力お貸しください!!
なぜ箏を始めたのでしょうか?
この道に進んだきっかけは、母が地元で箏を教えていたことですね。でも、本当に小さな教室でしたし、母も私に進んで欲しいというわけではありませんでした。
そんな折に母の師匠(私の父の叔母)が亡くなり、追悼演奏会で、私は少しだけソロ部分を演奏しました。目立ちたがりだった私としては、ホールでの響きと空間がとても印象に残りました。この経験が箏へ本格的に取り組むきっかけの一つといえるでしょう。
進学時にはどんな考えを持っていましたか?
東京藝術大学進学は、小学生の頃から決めており、途中横道に逸れたりはしまし たが、私の長年の目標でした。行きたい理由として、自分が見たことのない世界を見た い、洋楽器や美術や色々な人と知り合いたいと思っていました。 その後、予定にはなかった大学院に進学しました。理由としては、自身が時間をかけないと出来ないタイプだと改めて感じ、4年では足りなかった、ようやくほんの少し 何かが見えた気がする、などの気持ちから決断しました。
これから、どんなことをしていきたいですか?
今の目標としては、箏曲界が少しでも身近にな存在となる”橋がけ”を自分の出来るところから広げていきたいです。 また、業種を問わず優秀な方々は本当に沢山いるので、そういった方々と触れ合い続けて、少しでも何か得続けることができたらいいなと思います。そして、自分が面白いと思えることに失敗を恐れず挑戦していきたいです。
いつか、みんなと何か大きな形に出来るようにキャリアを積んで行きます。